知識と経験を凌駕するものは何か?経験を超えるものは想像力?【現場監督のひとりごと】

 

一時は順調に流れ出した現場仕事も、決め事がまたも決まらず滞る事に。

工事も完成に向けて追い込む時期にきました。ですが未決定事項の決定がなされず、現場も遅れ気味で危機感と少しづつ焦りを感じながら仕事をしております。

そんな苛立ちを感じながらも完成に向けて日々奮闘中です。

 

東京出張生活も30日を過ぎ、現場の工期もあと2週間ほどで検査が始まる。

 

建築工事も追込みに入り、仕上げ工事、外構工事と遅れを取り戻すべく、作業員の増員、残業解禁などで対応されているので、我々と絡む仕事も後回しにされ気味です。

設計の遅れが原因と周知の事と言えども、現場監督の責任としてスムーズに工程が流れるようにしたいものです。

建築工事と同時進行の仕事はどうしても外回り(外構)の仕事が佳境に入ると、作業動線が奪われて搬入や搬出が集中してしまって、計画していくのが大変になってきます。

日々の職長の打合せの時間も長くなってきます。お互いの仕事の邪魔にならないようにしていくの難しさを感じております。

そんな佳境な時期にちょっと意外な出来事が起こってしまいました。

追込み時期に今まで打合せして来た設計さんが休職する事に

 

前回のエントリーで書いた設計さんとのやりとり↓

上記の記事を書いて間もなく、急に設計さんが休職されたという一報が入りました。

体調でも崩されたのか?ちょっと余裕が出来て有給なのかと思いましたが、まだ仕上げ関係など決定してもらっていない事項もあり、どうされたのか?と心配しておりました。

2、3日すると出てこられると思って、どうされたのかと尋ねる事もせずに、現場を進めておりましたが、少し前に退職されたと連絡がありました。

体調的な事なのか、張り詰めていた糸が切れるように何か突然突発的な出来事なのか、想像するしかなかったので、理由は未だ定かではありません。

我々の仕事は一つのプロジェクトで設計さんの描いた図面で仕事していきます。

図面に描かれている事を忠実に再現しようと指示を仰ぎ、質疑回答を繰り返し形にして行きます。

設計さんの立場からすると、建築主からテナントのオーナー、諸官庁、建築会社、建築設備業者、内装業者と一人が対応して分担する事が多い仕事です。

これだけ対応して行くとなると、やはりそれなりの経験年数が必要となってきます。

経験が少ないという重圧に耐えられなかったのかもしれない。

想像力と好奇心、自分が好きな仕事をしているという意欲が経験を越えていく

 

経験が少ないと「今自分がやっている事が正解かなのか?」という考えが先に立ち、自問自答と不安が支配してしまいます。

その苦しみは経験豊富な人から学ぶか、上手く経験者とコミュニケーション取りながら進めていくしかないのですが、自分の殻に閉じこもってしまい時間だけを費やしてしまうという結果になりがちです。

今回の設計さんもそこから抜け出す事が出来なかったのか?という事だったのでしょうか。

一度自分の賭けていたものから逃げてしまうと、また一から最初の志までメンタルを取り戻すのは、少し時間が必要かもしれないですね。

もし現実から逃げてしまったのなら。力になれなかったワタシも後味の悪い気持ちになってしまいます。

経験が少なく知識の蓄積が多くなくても、想像力と好奇心と若い情熱で乗り越えて行かれる、乗り越えて欲しいと思っていたので、残念でなりません。

何事もなかったように現場は進行して行く。影響を受ける事なく今日も進んでいる。

 

少し悔しいように思います。何かもう少し、一つだけでも影響を与えるくらいの何かを残して去られても良かったのではないか、と思います。

図面の枚数も相当の枚数を描かれています。図面を描くために思考した時間。打合せに費やした時間などもっとたくさんの時間をたくさんな事に使ってこられたと思います。

当の本人は全ての時間が苦しかったのかもしれない、しかし、日々急速に出来上がっていく現場のバタバタな時期で退職された事が遠い昔のように感じられてしまっている事。

現実とはそんなものなのかもしれません。周りは個人の苦しみにはそれほど干渉していないということの顕れなのでしょうか。

まとめ

 

ワタシ自身もこの仕事で組織の中にいた時は、何度も自爆スイッチに手を掛けた事は数知れずあります。

「もうこの現場が終わったら」とか「もうあかん!今回はどないもならんかもしれん!!」など、いろいろありました。

ただそれは組織の中にいた時の話です。そこから抜けて自分一人になったら無くなりました。

周りを意識して周りと自分を比べる事もなくなると、自然と危機感なども無くなりました。

会社の仲間や上司に対して今の自分はどう映っているのか?などと考えながら仕事していた部分もあります。

人間関係が原因なのか仕事自体が嫌になったしまったのか?それによってはこれからの歩みに多少違いが出て来ると思います。

設計という仕事は自分一人で抱え込んでしまう事の多い仕事です。一人で対応してクリアしていかなければ進行していかない、何も始まらない仕事です。

裏を返せば何のない白紙の状態から、自分で作り上げていく素晴らしいクリエイティブな仕事だと思います。やり甲斐のある仕事ですが、強い精神も必要です。

ただ、あくまでも仕事です。楽しんで出来れば最高だと思うのですが、周りの目を意識しすぎた気がします。

少し立ち止まって自分と向き合い、また何処かで復帰される事を願っております。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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なみのり こうぼう

1965年大阪生まれ、大阪在住の内装工事業を1994年からはじめて今年で25年目の なみのり工房 です。

仕事で精一杯だった自分に何か刺激を求めて試行錯誤している時、本で出逢ったメンターの方のセミナーに思い切って参加。人生初セミナー体験で運命的な出会いがあり、ブログを2014年7月からはじめました。

ランニング習慣、仕事、趣味のサーフィン、ゴルフ、たまに犬など思った事を書いています。

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