工事現場に携わってかれこれ早いもので30年以上になりました。
現場管理を任されていると、上下関係が生じる監督さんとのやり取りなど日々打合せして現場を進行させています。
そんな監督同士のやり取りは経験や年齢によって、意思の疎通不足によって起こる現場での問題や、トラブル発生の原因になってしまう事もある、と常々感じている気付き書いています。
前回は職人さんとの意思の疎通の微妙な事情を書きました。↓
その職人さん達と作り上げていく仕事を上層部というか、発注者や設計者、管理する者の責任の認識のズレで起こる問題について、常々感じている事があります。
役割分担を責任者としての立場を把握すること。これを自覚していないと悲しい結果に
このお話の場合の役割分担とは設計管理と現場管理の責任者の関係についての気付きを書いています。
ワタシは現場管理の立場なのですが、ケースによっては設計管理も噛んだりします。
設計管理もしながら現場を進めていく立場の場合。
設計さんと直接打合せして現場を納めていく上での注意点として、ワタシが最も気にかけていることがあります。
それは、設計さんの設計意図を読むということ。ごく当たり前のことなのですが、勝手な解釈や勝手な思い込みで判断してしまいがちです。
設計さんというのは基本的に現場にはあまり来ません。図面のやり取りは電話かメールです。
そうなると、勝手な解釈で現場を進めると、後でチェックが入り設計さんから不信感を持たれたり、大掛かりな手直しが発生してしまうことも過去にありました。
こういう問題が発生した場合は現場の士気が一気に下がります。
職人さんとも少し嫌な気分で仕事をすることになります。
設計管理 を上の立場の会社がしている場合。
設計さんとの打合せを元請けさんの担当者がしていて、現場へ指示が降りてくるという指示系統の場合があります。
この場合は、現場監督としては設計打合せの時間が無いため、一見楽に見えます。
ところがこちらの場合後で勃発する問題が多いと実感しています。
設計さんの顔が見えない状態で仕事を進めることの不自由さを感じます。
というのは図面を見ながら「ん?」と思うところは質疑をしますが、間接的に返ってくるのでそこでまた微妙な食い違いが出たり。
それを今度は現場で修正していくという無駄な二度手間が生じます。
年齢を重ねると周りから遠慮されがちになり、そこから最終判断がブレることがある
元請けさんや得意先の担当がワタシよりかなり若い場合にちょっと遠慮がちで控えめに話をされることがあります。
経験が少ないので設計さんとのやり取りもまだスムーズにできないことがあるようです。
これは現場側からすると未決定な部分を待たされるということがよくあります。
上司と相談し協力しながらされているのですが、上司もいくつも担当されていて伝達がされていないこともあります。
そうなるとスムーズに流れていた現場工程に悲劇が突然起こることもあります。
若い監督さんの場合、上司やワタシのような年配の現場管理者に対する遠慮から生じる、ちょっとした心理的からくるミス。
これもよくあるパターンです。
発注者から設計者へそして元請け会社への伝達がどこかで止まっていた時が大変で厄介です。
上述のリンクでも書きましたが、この発注者が絡む問題は設計者も許してくれないケースがほとんどなので、現場は蜂の巣を突いたような騒動のなりがちです。
突然の変更や単に誰かが伝達を忘れていたというイージーミスまで、色々と勃発するのも現場です。
掛け持ちで担当現場があると、現場での監督任せについなってしまいます。
ですが日々の流れは速く、大切な伝達しなければならないことが気付けばもう手遅れな時期に来ている。なんてこともあります。
この場合仕上がったものを壊して造り変えとなってしまいます。
現場がスムーズに流れている時こそ、その裏に潜む問題が無いかを確認することが大事なんだと考えさせてくれる出来事です。
まとめ
最近自分では気付かないうちに年齢が、多少若い監督さんとの「遠慮」がちな関係を築いてしまうということを感じる節がありました。
しかしワタシも若い頃は現場でも職人さんにも遠慮はありました。
逆に、年上の方や上司には遠慮なしに、意見して衝突することもありました。
基本的に長いものに巻かれるのが嫌いなもので。だから一人でいるのかもしれません。笑
ですが、現場管理中はそこは客観的な立場にならなけければならないことは認識できていたと思います。
公の場で冷静で正確な判断を下すことは、多勢になればなるほど重要な立場になります。
- 年齢に関係なく発言はしっかりと伝達する。
- 客観的立場で口ごもることなくハッキリと発言する。
- 特に上層部で起こっていることを的確に下へ伝達する。
- 決して人任せで終わらせない。職人任せなど言語道断
ちょっと偉そうな説教じみたことを書いてしまいました。
しかし、これくらいの気持ちはせめて肝に銘じて日々活動したいと思っております。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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