工事現場での職人さんとのコミュニケーション事情【現場監督のひとりごと】

現場管理していく上で朝の始業前から段取り、手順など話して職人さんに作業に入って貰う。この時は概ね職人さん任せなのか、手順を説明してから作業に入って貰うのかが、少し思案するところだ。

各職種の職人さん達の永きに渡る「やり方」があるので、尊重する部分も大いにあるからだ。

職人さんの仕事が捗るように現場を進行させるのがワタシの仕事ですが、たまに起こる葛藤書いています。

我先にと自分本意でしか行動しない職人さんとの葛藤

現場は何もないところから骨組みが出来上がり、肉ずけの仕上げへと段階的に進んでいきます。

その中で仕上げ工事の段階になると仕上がり具合はある意味、職人さんの腕次第という部分も大きく影響します。

熟練された職人さんが来た時は安定感がにじみ出ていて安心して仕事の進行を見ていられる。

しかし、他の職種の違う作業をしている人間のことは目もくれずに、自分の仕事のみを優先してしまう職人さんがたまにおられる。

職人同士の衝突までは行かないまでも、その場の雰囲気が悪い一日になってしまう時もある。

理解してくれていると思っていたらトンチンカンなことをしてくれる職人さんとの葛藤

このパターンの職人さんは「早とちり」されるタイプの方に多く見られる。

図面を見ながら説明して納得してもらっていると思ってその場を離れ、しばらくして戻ってくると違う理解をされていて、やり直しということに稀に遭遇します。

仕事が早く、生真面目な職人さんによく起こるパターンなので、時間と労力が無駄になってしまうのでやり直しを告げる時には少々心が痛みます。

経験の少ない職人さんの仕上げの精度への自覚の有無による仕上がりの違いに対する葛藤

仕上げ工事に於いては経験の少ない職人さんには責任者に前もってよく管理してもらうように事前に話しておくなどして理解してもらえるのでさほど気にはなりません。

ですが、仕上げ前の段階の下地の仕事の場合に、経験の少ない職人さんの仕事の精度によっては、仕上げが出来ないという事態になることが稀にあります。

これは下地完成の時点でチェックしていかないと、次に仕上げの仕事に来た職人さんから「これでは貼れない、塗れない」などのクレームが入ることがあります。

あまりにひどい時はその部分を残して、やりかえに来てもらいまた後日に、仕上げに来てもらうという二度手間になってしまうことになります。

その場合はコストも余分にかかるし工程も遅れてしまいます。

まとめ

それぞれの職人さんの自分の仕事に対する自覚がどれだけあるかによって、計画通りに仕事が進行して行くかが左右されます。

自分の仕事に責任を持てるようになるにはどれくらいの年月が必要なのかを考えると、最低でも2、3年で理解できて、キッチリと納めれるようになるには最低でも5年はかかるように思います。

熟練された職人さんも最近は引退されるなどして少なくなってきたように思います。

職人さんにちゃんと仕事をしてもらうこと。

これは以外と外から見る以上に難しいことだと思っいます。

プロ同士が集まり仕事をするのだから、簡単にできるでしょう。

などと考えていたらとんでもないことになってしまいます。

現場の指揮 はオーケストラに指揮者がいるのと同じように重要なのではないかとワタシは思っております。

楽器を演奏する人はプロ級の演奏をされても、曲全体の中のパートを適切な強弱やタイミングで奏でていくことを指揮するものの存在は側で見ている以上に重要だということ。

思い返せばワタシも現場で怒鳴られながら、各職種の職人さんに仕事と現場とはというものを、覚えさせてもらったと言っても過言ではありません。

最近はあの頑固で段取りも良く、じっと見ていても飽きない仕事をしている姿の職人さんも、少なくなってきたように思います。

できるだけ職人さんの仕事ぶりを見極めてコミュニケーションを取りながら、適切な理解が得てもらえる指示説明の大切さを実感している今日この頃です。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

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なみのり こうぼう

1965年大阪生まれ、大阪在住の内装工事業を1994年からはじめて今年で25年目の なみのり工房 です。

仕事で精一杯だった自分に何か刺激を求めて試行錯誤している時、本で出逢ったメンターの方のセミナーに思い切って参加。人生初セミナー体験で運命的な出会いがあり、ブログを2014年7月からはじめました。

ランニング習慣、仕事、趣味のサーフィン、ゴルフ、たまに犬など思った事を書いています。

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