犬の乳腺腫瘍の切除手術で2度目の入院。播種性血管内凝固症候群(DIC)の心配を乗り越え帰ってきてくれた【我が家の犬の手術記2】

飼っている愛犬が入院してしまった。一昨年の暮れにも手術で入院しました。今回も手術での入院です。

ワタシの飼い主としての無知さと女の子犬の生理を、無頓着にスルーしてしまった結果が招いた犬の大病でした。

10歳を超えてからの2度の手術と、入院を乗り越えてくれた愛犬が、無事退院してくれた安堵感と、飼い主として無責任であった気持ちなど書いています。

 

避妊手術をしなかったために2度も手術をするはめに

過去に書いた、わが家のミニチュアダックスフントの愛犬チャッピーの記事です。↓

ワタシは娘を持つ親ではありますが、女の子の生理についてはあまり意識してなかったような気がします。

わが家にチャッピーが来たのは、娘が小学校の4、5年生の時でした。

ワタシは女性の生理には基本的に無頓着であったために、起きてしまった体たらくだと自責の念もあります。

小学生の娘と子犬が成長していく過程で、犬のほうが年をとるのが早いことを意識せずに育ててしまったことを後悔しました。

1度目の手術は一昨年(2015年)の冬に子宮蓄膿症の手術でした。その時の記事がこちらです。↓

この時は放っておけば1週間で死んでしまう子宮蓄膿症という病気で、子宮全摘出の手術でした。

そして、この手術が終わり、予想以上に元気に回復してくれたのすが、5年ほど前からあった乳腺腫瘍が急に大きくなりました。

2度目が今回の乳腺腫瘍を切除する手術です。

飼い主の都合で乳腺切除手術のタイミングを誤ってしまった

本来ならば、子宮蓄膿症の手術が終わった時点で様子を見て、経過が良ければすごに乳腺も切除してしまう計画でした。

去年の初めには元気であれば切除する予定が、ワタシの長期出張などの仕事の都合で先送りになってしまいました。

そして、月日が経つにつれ元気を取り戻し、食欲も増し体重も増えていきました。

それと同じくして、1箇所だけ乳腺腫瘍も見る見るうちに大きく成長してしまいました。

乳腺腫瘍

乳腺腫瘍

病院の先生の話によると、顔と同じ大きさにまで腫れてくるそうです。

1箇所ならまだしも、何箇所かあった腫瘍が5箇所ほどに増えていました。怖いのは良性なのか悪性なのかということです。

悪性ならば癌ということになります。肺などにも転移が見られるそうですが、それ以外の臓器にも転移はします。

良性か悪性なのかは50%ルールというものがあるそうです。

血液検査で手術をするかの判断を下すことに

検査の結果2つ懸念される点がありました。

ひとつは血液検査では膵臓の数値が以上に高かったこと。

これは油ものなどを食べた時などに上がるそうです。なぜ上がったのかは理由はわかりませんでしたが、おそらくエサに関係しているらしいです。

そして熱が40度以上あったこと。

普通、犬の平熱は38度くらいで40度は少し高すぎるということでした。

この2つの理由をに去年の暮れに行う手術を年越しすることになり、もう一度年越しに検査をして数値を見て決めようということで今に至ります。

最も手術に危険が伴うこと。播種性血管内凝固症候群(DIC)という厄介な症状

ワタシもDICについてはあまり理解していないので、わかりやすく説明されているこちらを参考にしてください。↓

簡単に言うと、血液の固まる力が強くなりすぎてしまい、血管内のさまざまな場所で血液が固まった「血栓」ができてしまう症状のことのようです。

そして今回の腫瘍を切除には、腫瘍を成長させるために毛細血管が発達してしまい、栄養を送り込んで腫瘍を肥大させてしまいました。

なので、それを剥がしてしまう時に毛細血管が切れて出血をします。

DICを起こした場合は、血小板などの血を凝固させる機能が失われて血が止まらなくなり、死んでしまう。

早ければ、術後3日ほどで死んでしまうという説明を受けたので、手術をするか否かで非常に悩みました。

血液検査での膵臓の数値が上がっていた時も、膵臓疾患はDICを起こしやすい危険性があると説明を受けました。

年末年始に悲しみに暮れるのは嫌だったので回避したほどです。

このまま腫瘍を抱えたまま、寿命を全うするという選択肢もありました

DICを起こして3日ほどで死んでしまうくらいなら、犬の顔ほどの大きさになるまで腫瘍を抱えたまま生きるという選択もありました。

正直悩みました。

顔の大きさほどになった腫瘍は次に破裂して裂傷として、傷からの膿が出たり、異臭などの問題も出てくると医師から説明も受けました。

大きくなった腫瘍はちょっとした段差などもお腹が擦るので痛そうにしていました。

最後まで悩みましたが、検索した記事の中の破裂した画像などを見て、手術しようと決めました。

こちらの記事の画像や記事を読み決心しました。↓

手術直前の血液検査では、上がっていた膵臓の数値も下がり、熱はおそらく腫瘍がかなり熱を帯びているので、その影響だろうということ。

鎮静剤を打ち、レントゲン検査では肺絵の転移も見つかりませんでした。

時間が迫っていましたが、先生と最後の判断で手術に踏み切るか相談をして、怖いのはDICだけでしたが、大きく腫れた腫瘍を持っての生活の不自由さを想像して、手術へと向かいました。

手術後はまだ若い犬であれば、その日に家へ帰れることもあるそうですが、うちの愛犬は術後のDICが怖かったので、結局は2日間の入院と成りました。

▼入院中は点滴が繋がったままの姿は、いつも痛々しく思います。

犬の点滴

▼そしてこれが手術後のガーゼで覆われた傷跡です。

乳腺腫瘍切除後のガーゼ

人間でいう脇の下から股関節まで真一文字に切り開く手術です。痛々しい世は想像していましたが、見るのが辛いのですが、当の愛犬は元気に走ったりもしています。

5箇所の乳腺腫瘍のうち4箇所を切除した

1つ小さな乳腺は残りました。

DICが怖かったことと、開いてみてどれくらい取れるかということを判断された結果だと思っています。

切除した腫瘍を見せてもらいました。

切除後の乳腺腫瘍

一番大きかった物は現在検査に出されています。

検査の結果が悪性出会ったなら、また新たに病気と向き合う生活が始まります。

まとめ

2回の手術をしていただいた動物病院は、愛犬の掛かり付けの病院です。

この乳腺腫瘍の手術を最初に先生と話した時に、DICの危険性の話を聞かされました。

万が一DIC起こった時を考えたら、輸血設備のある大きな病院で手術する事も選択肢としてありますとの事でした。

我が家の犬が手のひらに乗るくらいの頃からお世話になっている先生です。

その先生に執刀してもらい、仮に命を落としても納得しようと、家族の満場一致で決めました。

当の愛犬は病院が死ぬほど嫌いです。

抱きかかえて連れて行っても、いつも手足で蹴って脱出しようと必死になっています。

1度目の手術で命を救っていただきました。少しでも慣れた病院で手術をということにしました。

避妊手術を2歳くらいで受けていれば、乳腺腫瘍になる確率はグッと低くなるそうです。

それを怠った結果、2度も手術をすることになってしまったことを深く反省しています。

この先残った1つがまた大きくなる可能性や悪性出会った場合は転移の可能性もあります。

今はとりあえず元気にしているので、このまま腫瘍が再発しないよう願いながら、寿命を全うしてほしいと思うばかりです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

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なみのり こうぼう

1965年大阪生まれ、大阪在住の内装工事業を1994年からはじめて今年で25年目の なみのり工房 です。

仕事で精一杯だった自分に何か刺激を求めて試行錯誤している時、本で出逢ったメンターの方のセミナーに思い切って参加。人生初セミナー体験で運命的な出会いがあり、ブログを2014年7月からはじめました。

ランニング習慣、仕事、趣味のサーフィン、ゴルフ、たまに犬など思った事を書いています。

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