前回のエントリーで仕事での自分軸について書きました。
今回はそんな自分軸を作っていくために欠かせない仕事関係の仲間の仕事ぶりを紹介したいと思います。
2015 年7月11日(土)コンクリート貫通写真
上の地味な写真は何だと思われますか?
黒い四角い部分は入り口扉です。その周りの穴と丸いものはコンクリートをコア抜きした部分です。
今週のはじめから久しぶりに繁華街での現場仕事が始まりました。
繁華街での仕事は工事の時間規制が掛かり夜間作業になってしまう作業が発生することが多いのですが、今回は自分軸を作っていくのために極力夜間作業、残業等はしないように周りに働きかけようと思い、関係各所に昼間作業で行えるように交渉してもらい作業しております。
前回の自分軸を考えるエントリー↓
仕事が繁忙期に入ると生活習慣が乱れてしまう。それを回避するための自分軸を考えてみたら少し楽になった事。 | Naminori 工房
相手の条件よりもこちらの条件を押してみる
通常は「解体工事や音の出る工事は夜間工事でお願いします」と、ビルの管理会社からは釘を刺されますが今回はコンクリートの壁を壊して入り口を広げたいと言うオーナーさんと設計さんの強い要望があり、管理会社からは了承されているのでそれを遂行するというリスクの高い仕事になりました。
コンクリートを壊し開口する作業はコンクリートをドドドド!バリバリ!!と爆音のする道路工事などでよく見られるエアーコンプレッサーを使った斫り(はつり)作業を行います。
この作業は騒音、振動、粉塵が出てしまいます。それも半端ないくらい出ます。作業には細心の注意が必要です。粉塵は周りに広がるので特に注意が必要です。近隣に与える迷惑はかなりのものです。
この作業を夜間作業にした場合、今回は3日は掛かってしまいます。そうなると現場責任者のワタシは苦情、事故に対しての予防と対策が必要になり夜間作業の立会いなどで疲弊してしまいます。
今回は、夜間にこの作業をしなければいけないのなら、この仕事をお断りしようかと少し悩みました。設計さんの第一の要望にお応えするにはリスクが高すぎる作業を要する仕事だったからです。
この現場の階下のフロアーには消費者金融の会社などが入居されており、夜中に設備を損傷させてしまった場合のリスク等を考えれば少し事故が起こる可能性の高い作業だと判断しました。
こちらの条件沿った仕事をしてくれる力強い仲間と出会うことは素晴らしい
では、何か他に壁を壊す方法は無いのですか?と言うことでコンクリートを壊すのではなく、小さな穴をたくさん開けそれを繋げて壁を切り離すと言う方法なら騒音、振動、粉塵は抑えられます。この方法を提案させてもらいました。
コア抜きと呼んでいますが、ダイヤモンドの刃がついた金物の筒をドリルの回転でコンクリートを貫通して穴を開けると言う工法です。
これはドドドド!バリバリ!!ではなくシャーーという音で振動はしますがコンクリートの厚みはそんなに厚くないので作業時間も掛からずに行えるのではないかと思い、実行しました。
ひたすら1日中ドリルを回転させて行う作業は上下のフロアーのテナントさんに振動と音は響しまいます。
本当にご迷惑かけたと思います。ご理解と忍耐力により無事2日間で壁を取り除くことができました。
2015年7月11日(土)コンクリート貫通工事2
入り口扉が取り除かれ奥にエレベーターが見えています。
2015年7月11日(土)コンクリート貫通工事3
完全にコンクリート壁が取り除かれました。
こうして見るとなんてことないように見えますが厚みが12センチあるコンクリートの重量は半端ではございません。それを4分割に区切り穴を開けてくれました。計算された手順に脱帽です。4人掛かりで降ろし無事搬出できました。
まとめ
今回は地味でニッチなエントリー記事になりましたが、ワタシの仕事お内容からすると大変救われた部分は大きい作業と出来事でございました。
この試みと貫通工事を黙々としてくれた彼がいなければ、ワタシは夜間工事で爆音、粉塵まみれで近隣からの苦情と設備を傷つけてしまう恐怖とストレスに今夜もまだ夜間作業している頃だと思います。
それが2日間の昼間作業で終了できたこと、自分の意見、条件を押し通せたことが良かったと思います。こうして仕事終了後にブログを書く余裕がうまれているのですから。
これからも出来るだけ創意工夫して今までは当たり前であった事でも視点を変え、そして周りを巻き込んで変えていけたらと思います。
まだ、現在の仕事も進行中なので全てが上手く行くとは限りませんが、通常行ってきた方法だけでなくこれからは条件を聞き入れていただける物件ではいろいろと試していきたいと思います。
そして今回登場してくれた地味な作業の彼のような方々がもっと良い環境で仕事ができるように少しでも貢献できたらと思っております。
今夜も彼は地下に潜って朝まで地味でハードな作業を行っているでしょう。そんな彼を尻目に自分の軸を作るために時間を捻出しようとするワタシは彼らの活躍に感謝しなければなりません。
大きなプロジェクトや商業施設内などの工事はどうしても絶対的な条件がありますが、それ以外ではもっと設計さんも大胆なデザインや試みを楽しんで良いお店をお互いに作っていければと思っております。
そしてブレない自分軸をコツコツと固めていきたいと思います。
今日も最後までご愛読いただきありがとうございます。
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