先日のエントリーで建築業界の人はよく仕事する。と書きました。
あまりにも働きすぎて、体調を壊してしまう方もたくさんおられます。
現在仕事をしている現場にもおられます。そんな頑張り屋さんの設計さんのお話です。
前回の【現場監督のひとりごと】エントリー↓
仕事を進めていく上でデザインプラン、設計図書がベースで展開していく。
ワタシの携わる仕事では、打合せ、見積り、工事などで基本となる資料は設計プランに沿って進行していきます。
基本的に設計士さんの考え、こだわりが反映されて一つの物件が出来上がっていきます。
ですので、クライアントとの打合せを経て実施設計、金額調整などもされることだと思います。
そして、竣工日などが決定していく中で、どこかで折り合いがつかなかったり、変更が入ると予定がズレ込んでいきます。
そんな時には、設計士さんのタイプにより、これからの流れが様々な形で影響していきます。
経験により仕事の流れを変えてしまうことに
あくまでも経験値による部分も大きいと思います。建築業界では大小のプロジェクトの差はありますが、それなりに扱う金額は大きいと思います。
経験が浅いとその金額と自分の技量とを天秤にかけてしまうこともあると思います。
これは設計の仕事に限らず、施工の場合も同じです。ワタシにも経験がありました。
自分の経験に勝る大きな仕事の場合は、任された喜びと少しの自信のなさ、不安などが入り混じって、やり甲斐も大きいです。
ただ、順調に進行してる時は良いのですが、どこかに不具合、意見のズレが生じてくると、経験の浅い技術者というのは、どうしても不器用な対応になってきてしまいます。
強い責任感、正義感が裏目に出てしまうことも 。
不器用な対応を埋めようと、目一杯の時間を掛けてしまうのもよくある対応です。
そのために、遅くまで図面を書いて、仕上げ材を選び、打合せの資料作りなど、やることが多すぎて気持ちだけが先走ってしまい自分を追い詰めてしまいがちです。
ある意味それがライフスタイルだと割り切ってる方もおられます。打合せが終わると「嗚呼今日も疲れた一杯付き合う?」って方もおられます。
ただある程度の経験を重ねないと、そういう気分にはなれません。「今日も終電か!」や「今夜も事務所で寝るか」となってしまいます。
このままでは、心も身体も破綻してしまう。
実際に今回、出張で来ている仕事でご一緒している、設計士さんは救急車で運ばれたそうです。
設計士さんの頑張る姿を見ていてその話を聞いた時は、びっくりしてしまいましたが、午後一番の打合せに向けての事前打合せをしている時も、昼食を摂ろうとされません。
ワタシたち施工業者もそれに付き合うように、お昼抜きでの打合せです。
そして打合せで出た課題を持ち帰り、そのまま事務所に戻って頑張られます。
冷静に客観視しながら俯瞰で見ることができれば、人はもう少し楽に立ちまわれる気がする。
若い設計士さんです。ワタシも設計士さんの年頃には、一生懸命に自分の考え、自分の仕事を確立したくて時間も気にせず、自己犠牲の日々を過ごしました。
そういう努力の日々も必要な時期もあると思います。ただ、本来はクリエイティブな夢のある職業です。自分を追い込んでしまって、なおかつ時間に追われてしまう。
そうなると、そこから脱出することは難しくなります。
こうやって文章にしてしまうと冷たい話になってしまう気がします。ですが、ワタシも過去に何度も経験してきたことなので、応援はしています。
ある意味、産みの苦しみがほとんどな職業です。こだわりを持つことも大切な世界です。
冷静に自分と向き合えて、自分の勝ちパターンを早く見つけて欲しいと思います。
まとめ
もし少し前のワタシだったら、今夜も設計事務所さんでご飯も食べずに、その場で解答してもらう形で打合せしていると思います。
本当に情熱を持って仕事をされている方ばかりです。
でも、24時間すべての時間を費やすのは、自分を失うことになってしまいます。
ワタシにはすぐそばに、タスク管理の強者が現れてくれました。
今は冷静に自分と自分の時間について俯瞰できるようになりました。
仕事というものには多かれ少なかれ、分担というものがあると思います。
仮に1万円のプラモデルを買ったことを想像してみて下さい。その中に設計図が入っていなかったら?
あなたはどう感じるでしょうか?
「こんなん設計図なかったら、作れるわけあるかいな」となるのではないでしょうか。
設計図は設計士さんの頭の中にあります。それを出していただくまでは何も手出しできないのも仕事ということだとワタシは思っております。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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